成年後見人の身上監護と医療行為の同意
カテゴリー : 親が認知症のとき

成年後見人はご本人の身上監護に関する職務を行います(保佐人や補助人の場合は付与された代理権の範囲で。)
身上監護に関する職務には、生活や介護に関するもの、医療やリハビリ等に関するものなどがあります。
生活や介護に関する身上監護
生活や介護に関する身上監護として、介護保険の認定申請や介護保険サービス計画の検討、介護サービスのための契約締結、介護施設入退所の検討及び入居契約の締結、介護の実施状況の確認、障害者自立支援法に基づく支給決定の申請などがあります。
医療やリハビリなどに関する身上監護
医療やリハビリなどに関する身上監護として、リハビリ施設の選択や利用に関する契約締結、利用料など費用の支払い。
まや、治療やリハビリの効果など状況の確認などを行います。
医師から医療行為についての同意を求められることがありますが、成年後見人には同意をする権限はありません。
なお、病院への入院に関する各種契約も成年後見人の職務の一つですが、成年後見人は、医的侵襲行為(身体への外からの物理的侵襲を伴う行為)や一身専属的な行為に対する同意権を有しません。
従い、後見人は、手術や輸血の際の同意や人工呼吸器の装着の同意などの医療行為について同意することはできません。
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