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代理権と同意権(後見・保佐・補助)

 

成年後見人の権限
成年後見人は、ご本人の日常生活に関する行為を除き、全ての法律行為に関して、代理権(ご本人に代わって契約などの法律行為を行う権限)を有します。

成年後見人が行った行為は、ご本人が行った行為として扱われます。

従いまして、成年後見人はご本人の財産に関する全ての法律行為について本人を代理します(財産管理権)。

 

保佐人の権限

保佐人は「保佐人の同意を得ることを要する行為」について同意権をもちます。

従いまして、ご本人の行為については、保佐人が同意することによって法律的に効果が認められ、保佐人の同意を得ないで行った契約等については取り消すことができます。

保佐人の同意権は、必要に応じて「保佐人の同意を得ることを要する行為」以外の事項に関しても、家庭裁判所の審判により追加することができます。

尚、保佐人には法律上当然に代理権は付与されておらず、家庭裁判所の審判により特定の法律行為についての代理権が付与されます。

 

補助人の権限

補助人は、法律上当然に同意権が付与されることはありません。

ご本人(被補助人)は、比較的高い判断能力を有しているので、自己決定の尊重の観点から、補助人に同意権が必要かどうかの判断はご本人が行い、家庭裁判所の審判により決定します。

補助人の同意権は、必要に応じて追加することも可能であり、必要がなくなれば、その一部または全てを取り消すことも可能です。

尚、補助人には法律上当然に代理権は付与されておらず、家庭裁判所の審判により特定の法律行為についての代理権が付与されます。